SHIN-WALKの仕組みをわかりやすく解説してみた

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シン・ウォークとは
従来と違い軸足のひざを伸ばした状態でロボットを歩行させる技術。




左の動画が従来の中腰歩き。右は軸足の膝が曲がらないシン・ウォーク。
 

秘訣は人体に似せた関節の付け方にあった

今までのロボットは、足の関節を結んだ線が地面に対して垂直でした。
これでは重心移動の際に、持ち上げた足が地面に届かなくなってしまいます(だから中腰にして足が届くようにしていた)。

そこでSHIN-WALKは関節の配置を逆三角形にしました。
こうすることで、躯体を傾けた時、斜めに配置した足が地面に対して垂直=最も長くなるのです。
三平方の定理か何かで習った、対角線が一番長いというアレですね(続きに図解あり)。


SHIN-WALKの特許資料より引用

ちなみに、この関節の配置は人体の骨格を参考にしているのです。

「続き」ではさらに詳細なSHIN-WALKの仕組みを解説しています。
ぜひご覧ください。


歩行

二足歩行とは、片方の足に重心を移してバランスを取り、もう一方の足を前に出して着地、その足に重心を移して…と繰り返すことで前に進んだりするものです。

一般的なロボットでは持ち上げた足と地面までの距離が開きすぎるので、重心のある方の足の膝を曲げることで開いた距離を縮めるようにしています。
SHIN-WALKではこの問題が解決されています。

これがSHIN-WALKのスタートポジションです(図1)。
この状態から重心を片方の足に移します。

図1

重心を片方の足に載せた場合、その足の付け根から地面までは最も短くなっています。

その一方で、浮いている方の足は地面に対して垂直なので最も長くなっているのです(図2)。

図2

このように重心移動した際に持ち上げた方の足が長くなることによって、前に出した足と地面までの距離が短くなります。
最後は少し重心のある方の足を元の位置に戻せば完了です(図3、図4)。

図3
図4


若干つたない解説でしたが、参考になれば幸いです。


参考サイト

・SHIN-WALKの特許
http://www2.ipdl.inpit.go.jp/begin/BE_DETAIL_MAIN.cgi?sType=1&sMenu=1&sBpos=1&sPos=2&sColor=1&sFile=TimeDir_9/mainstr1363395051940.mst&sTime=1363395060


画像について

1から図4はデアゴスティーニのTVCM「ちょっと先の未来」篇の画像に線を書き込んだものです。
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=cNdFlAktuVU


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