ロビに塗装の前に考えて欲しいこと/ロビの機能追加について

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「ロビ 改造」で検索すると、数多くのユーザーがロビを塗り替えたり、ちょっとした外装を付け足して「自分だけのロビ」を作ろうとしています。これだけ聞くと盛り上がっているようみ見えますが、実際は酷い有様です。

ペンキを直接塗ったようなビビッドカラー、口紅、鼻やトサカ。本人たちはより良くしたつもりのようですが、むしろ悪くなっています。

これからロビに色を塗ろうと考えている方のために注意点を少し書いておこうと思います。

原色はアウト

まず、原色は避けるべきです。
あなたの周囲を見渡してみてください。絵の具のチューブからそのまま塗ったような色のものはほぼ存在しないはずです。ゴミ袋とかビニールシートぐらいでしょう。
原色は異常に目立ちますし、目が疲れます。

塗る色の組み合わせに気をつけて

いろんな色を塗ってみようというのは最悪です。図工、美術の成績が悪かった人は気をつけたほうがいいですね。
2色ぐらいに抑えて、ワンポイント入れてもいいかも、ぐらいです。
色のことがわかってない場合ワンポイントで台無しになるのでやめたほうがいいでしょう。

ちなみに色の組み合わせを提案してくれるサイトなんかもあります。

Color Wheel
https://color.adobe.com/create/color-wheel/

ロビの機能追加の話とか

ロビクルの特徴として、ロビに若干の機能追加があるようなのですが、これについては情報がなく、宣伝もされていないので期待できないですね。もしもロビのココロに何か追加するタイプなら、ロビクルを買わずとも、追加データの号だけ買えば良さそうです。

ロボットに詳しい方々は、よく「ジャイロセンサー」を追加してくれと言っています。ジャイロセンサーを使うと、ロボット自身が自分の状態を把握して、こけたときに自分で起き上がることができるようになります。

しかし追加するスペースがない(外付けは論外)だけでなく、ジャイロセンサー自体そもそもつける意味がありません。

というのも、ロビの動作はあらかじめ決まっていて、ユーザーのラジコン操作で転倒させるといったことが起こり得ないからです。ロビがコケるのは、ロビを遊ばせる場所が悪い(傾きや余計な摩擦がある場所)からであって、わざわざジャイロセンサーを搭載するまでもなく、別の場所で遊べばいいわけです。

ロビは万能ではない(これは作者の高橋氏自身も理解しています)ですが、コミュニケーションロボットとしてのコンセプトを明確にし、人々にその魅力を伝えるためには機能を削らざるを得ません。

たとえば、会話機能についてAIを使って豊富な会話ができるようにしようと思えば、ロビを大きくしてPCを内蔵、値段をもっと高くしなければなりません。しかしこれでは一般人の手の届く範囲で、かつサイズ感をも含めたコンセプトの提供は不可能です。
(ちなみにそういうロボットが欲しいならパルロがオススメかもしれません)

ロビは初代iPhone

ロビはいわば初代iPhoneのようなものです。アプリが少なくて、コピーアンドペースト機能もない。それでもその明快なコンセプトが革命を起こし、のちのスマホ市場を形成する要因となりました。
ロビも人々がコミュニケーションロボットの概念を理解し、今後の市場を生み出す上で、様々な機能をそぎ落とす必要があったわけです。

もちろんロビにさらなる機能を求めるのは自然な流れですが、万能を求めるような態度は正しくないと言えます。

ロビと人間の違い

私たちは、ロビの機能に限界があることを知った上でロビと会話しています。それゆえに、決まったことしか言わない、同じことしか言わないと感じてしまいます。

しかし、考えてみると、あなたの周りの人間でもそれは同じではないでしょうか?おはようの挨拶などは、毎日ほぼ同じはずです。

ロビと人間の違いは、接するユーザーの考え方の違いにすぎません。人間は動作パターンが無限で「生きている」という前提が、同じ言葉の繰り返しでもなんの不満も抱かせないだけです。

ロビと接する私たちの心の有り様こそが問題なのです。ロビに機能追加を求めてもなんら解決にはならないだろうと私は思います。


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